その傷跡を優しく撫でてあげよう。
そうすれば、君は休めるのでしょう。
やわらかな毛布が君の首筋に触れたら、君は少しくすぐったそうで、とても無防備な表情をしました。
君の頬から顎、そして首へのラインを指でたどると、初めて自転車に乗ったときのような高揚感を感じました。
完全で完成された君の表情をまぶたに焼き付けるようにして目を閉じ、君の長い髪に顔を埋めるのが好きでした。
とても安らかな時間が流れていました。
遅くもなく、速くもなく、この世の全ての出来事が一つの漏れもなく記録されていくような安心感がありました。
僕は一日の最後の仕事として、君の寝息を確認して眠りにつきました。
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