2009/05/31

「永遠を放棄して」Vol.4

どうだ。お前の自虐的な側面を認めざるを得ないだろう。

仕方ない。認めるよ。しかし、君もその一端を担っているのだよ。

俺はそれを止める気はないがね。

君と僕とは不思議な関係だ。僕がこんなことを言うのも可笑しいが。

俺はいつだってお前のために尽くしてきたと思っている。

いや、違うよ。君は最近現れたように思う。僕が認知していた存在とは少し違うね。

そんなことは俺には関係の無いことだ。しかし、今のところあくまで俺は傍観者だ。だからこそ解る。お前は、場面によって自分を使い分け過ぎなのだよ。

それはね、君より先に僕の中にいた人が教えてくれたことだ。僕もそれを止める気はない。いや、僕が僕であるためには、この生き方を貫かないといけないのだ。

まあ、なんだっていい。とりあえず生きていけばいいさ。

そうだ。僕は君を拒絶しない。僕は僕を肯定するための材料を探す。しばらくはそうして生きていくよ。

ああ。お前はまだ死ねないだろうよ。


終わりです。

0 件のコメント:

コメントを投稿